平成24年 5月 6日 妙徳会(勉強会)説法より

  「 仏 壇 に つ い て 」
@仏壇の意味

 仏壇とは、文字の示す通り仏さまをまつる壇のことであることは言わずと知れたことかと思います。
 このように本来は仏様を祀るところでしたが、今日ではご本尊や仏像、経典のほかに
 ご先祖の位牌を安置する.家庭用厨子"のことを言うようになりました。
 
 A仏壇をもとめたら

 まずお仏壇にお祀りしなければならないのは、ご自分が信仰する宗派のご本尊仏(ご本尊)であります。
 毎日のようにお寺参りが出来るのであれば、家に仏壇はいりません。 しかしそれは難しいことです。

 そこで、自分が信仰するお寺のご本堂にかわるものとして、お仏壇があるのです。
 ですからお仏壇で一番大切なのは、ご本尊仏(ご本尊)ということになります。

 さて、お仏壇にご本尊を奉安したからこれで万全と思われては困ります。
 仏壇は自分の信仰する寺(又は菩提寺)のご本堂をうつしたものでありますから、
 仏壇を購入する時は、忘れずにそれぞれの宗派のご本尊も頼み、菩提寺(信仰する寺)に魂入れ'をお願いします。
 魂入れ(開眼供養)が営まれてはじめて信仰心の対象となる仏壇となるのです。

 B安置する場所

 お仏壇はその家の中心であり、家族の心のささえでもあります。この基本理念を考えますと、
 おのずから安置する場所がきまって参ります。

 ちまたでは、乾(北西の間) 巽(南東の間)の位置に安置し、向きは東又は西にしなければいけないとか、
 西はだめで南むきでなければならないと目をつりあげて言う人もけっこう居ります。
 しかし、いくら方位、方角を気にしても、あとで手を合わせなかったら何にもならないということを
 まず念頭におくべきです。

 家の皆が、また訪ねてこられた方々がお参りしやすい場所が良いでしょう。
               
 
 Cお仏壇あれこれ

 いつ仏壇を求めるかですが、元来は入信した日、家の新築に合わせてなど、思いたった時が吉日なので、
 なんら気にすることはありません(そのためにもお経を上げるのですから)

 どうしてもなにかの日にという方は、仏縁の日に求められる事をおすすめいたします。
 仏縁の日とは、お釈迦さま、信ずる宗派の祖師のゆかりの日のことで、
 これ以外にも、お彼岸、お盆、ご先祖のご命日、年回、などの時に求められれば、
 あとあと気にしなくてすみます。


 
 D古くなった仏壇はどうすればいいのか

 仏壇を修理したり、新しいものとかえる時は必ず「魂ぬき/閉眼供養」のお経をあげて頂きましょう。
 よく言われることばですが「お仏壇は生きている」のです。お仏壇に限らず信仰の対象となっているものは、
 魂入れ(開眼)、魂ぬき(閉眼)のお経を忘れてはなりません。
 
 因みに妙蓮寺では12月29日に閉眼供養(たましいぬきの法要)を行っております。
 ★以上 いろいろ書いてきましたが、宗派により、地域により、それぞれの考え方等により違いがあるかと思います。

  疑問に思うこと、もっと詳しく知りたい方は菩提寺に、或いは縁のある近隣の住職等にお尋ね下さい。